万事休す

先日 お客様から頂いたお話です。
 今日では、「なすすべもない!すべておしまい」という悲観的な意味で
使われている「万事休す」は、もともと「休息万事(ばんじをきゅうそく
す)」という禅の言葉が変化したものであるそうです。
実際、座禅を組む際に「万事休す」というお話を僧侶から教わるそうで、
黙想・瞑想するのではなく、自我を排除して、自我以外の存在を全感覚で
受動的に感じる。そうすることによって、自我以外の存在に縁どられた自
我の再認識を行う精神性を持つ。仏教の「空」「無」の境地、日本の神道
の精神ともつながる言葉という事でした。
 「もうだめだ!」万事休す!と思った時こそ、万事休息するとき。
周りに振り回されている自分から、かたくなに持ち続けているこだわりか
ら 一旦離れてみると、そこに新しい道が見えてくる。という事につなが
るものだというお話をいただきました。